一発試験合格後の関門!普通免許の取得時講習とは?
普通免許を一発試験で取得しようと考えている人にとって、技能試験や学科試験の対策は重要ですが、それだけでは免許証を手にすることはできません。
一発試験で本免許試験に合格した後に待っているのが「取得時講習」です。
この取得時講習は、教習所を経ずに免許を取得する人に義務付けられている講習であり、受講しなければ免許証の交付を受けることができません。
今回は、取得時講習の概要や受講方法、費用などについて詳しく解説します。
1. 取得時講習とは?
取得時講習は、運転免許試験場で一発試験に合格した人が、安全な運転のために必要な実技や座学を学ぶために設けられている講習です。
教習所では、この内容を技能教習や学科教習の一環として受けますが、一発試験ではこれらを受けていないため、合格後に受講する義務があります。
取得時講習の目的
- 応急救護の知識を習得する(事故発生時の救命措置を学ぶ)
- 実車での安全運転講習を受ける(危険予測や実際の運転指導)
- 法令や安全意識を高める(座学による講習)
この講習を修了しない限り、免許証の交付はされません。
そのため、一発試験の合格後は、できるだけ早めに取得時講習を受ける必要があります。
2. 取得時講習の内容
取得時講習は、以下の3つのカリキュラムで構成されています。
① 応急救護処置講習(3時間)
交通事故が発生した際に、救命処置が適切にできるようにするための講習です。
- 人工呼吸や心肺蘇生法(CPR)の実践
- AED(自動体外式除細動器)の使用方法
- 止血方法や負傷者の対応方法
実際に人形を使った実習を行うことが多く、座学だけではなく実技の習得も必要になります。
② 危険予測講習(1時間)
運転中に起こりうる危険を予測し、安全な運転行動をとるための講習です。
- 交通事故の事例をもとにしたディスカッション
- 動画教材を用いた危険予測訓練
- 運転シミュレーションによる体験学習
③ 実車指導(3時間)
実際に車を運転しながら、安全運転の実技講習を受けます。
- 指定されたコースでの運転訓練
- 指導員による運転技術のフィードバック
- 安全確認の徹底と危険回避技術の習得
特に一発試験では、運転技術を試験基準に合わせることに集中しがちですが、取得時講習ではより実践的な安全運転の技術を学ぶことになります。
3. 取得時講習の受講方法
取得時講習は、各都道府県の指定自動車教習所で受講する必要があります。
試験場では実施されていないため、自分で教習所を探して予約をする必要があります。
受講の流れ
- 本免許技能試験に合格
- 免許試験場で一発試験を受け、合格する。
- 取得時講習の予約をする
- 指定自動車教習所に問い合わせ、予約を取る。
- 講習を受講する
- 応急救護・危険予測・実車講習をすべて受ける。
- 修了証明書を受け取る
- 受講後、修了証明書が発行される。
- 試験場で免許証を交付してもらう
- 修了証明書を持参し、免許証の交付手続きを行う。
取得時講習の修了証明書の有効期限は1年間です。
期限を過ぎると再度受講する必要があるため、合格後は早めに手続きを進めましょう。
4. 取得時講習の費用
取得時講習の費用は、教習所によって異なりますが、おおよそ2万〜3万円程度が相場です。
項目 | 費用の目安 |
---|---|
応急救護処置講習 | 5,000〜10,000円 |
危険予測講習 | 3,000〜6,000円 |
実車指導 | 10,000〜20,000円 |
合計すると、2万〜3万円ほどの費用が必要になるため、一発試験の受験費用に加えてこの講習費用も考慮しておく必要があります。
5. 取得時講習を受けないとどうなる?
取得時講習を受けないと、いくら本免許試験に合格しても免許証の交付を受けることができません。
また、受講せずに1年が経過すると、試験に再び合格しなければならないため、時間と労力が無駄になってしまいます。
そのため、合格後はできるだけ早く取得時講習を予約し、受講することをおすすめします。
6. まとめ
一発試験で普通免許を取得するためには、本免許技能試験の合格後に取得時講習を受講する必要があることを忘れてはいけません。
- 取得時講習は、応急救護・危険予測・実車指導の3つで構成されている
- 受講しないと免許証の交付を受けられない
- 講習の費用は2万〜3万円程度
- 教習所で予約を取り、試験合格後できるだけ早く受講するのがベスト
一発試験に合格した後も、まだ完全に免許取得が終わったわけではありません。
最後のステップとして、取得時講習を受け、安全運転の知識をしっかりと身につけましょう!