車内放置は危険!モバイルバッテリーが爆発する理由とは?

危険!車内でのモバイルバッテリー、正しい知識で火災リスクを防ぐ

危険!車内でのモバイルバッテリー――正しい知識で火災リスクを防

便利さの裏に潜むリスク!

■ 急速充電の便利さの裏に潜むリスク

スマートフォンやタブレットなどの電子機器が手放せない現代、モバイルバッテリー(携帯充電器)は私たちの生活に欠かせないアイテムとなりました。

特に車内では、ナビアプリの使用や音楽再生などでバッテリーの消耗が激しく、「車の中でモバイルバッテリーを使う」のは当たり前の光景になっています。

しかし一方で、車内での誤った扱いによるモバイルバッテリーの発火・爆発事故が全国で報告されており、その多くはちょっとした油断や知識不足が原因です。

便利なアイテムだからこそ、正しい取り扱いを理解し、安全に使用する意識が求められています。

■ 増えている!モバイルバッテリーの発火・炎上事故

消防庁によると、モバイルバッテリーが原因とみられる火災事故は年々増加傾向にあります。
多くの製品にはリチウムイオン電池が使われており、この電池は非常にエネルギー密度が高い反面、熱や衝撃、過充電に弱いという特徴を持っています。

増えている!モバイルバッテリーの発火・炎上事故
たとえば、内部の絶縁が壊れてショートしたり、温度が上昇してガスが発生すると、最悪の場合は発煙・発火・爆発に至ることも。

特に車内は密閉空間であり、炎上時には逃げ場が少なく、被害が大きくなる傾向があります。
「少しの充電だから」「短時間だけだから」と軽視せず、車内での使用は慎重に行う必要があります。

■ 火災・炎上の主な原因

では、どのような要因でモバイルバッテリーは発火するのでしょうか。
代表的なものを挙げると次の通りです。

  1. 高温環境での放置
     直射日光が当たる車内では、真夏には60℃を超えることもあります。
     リチウムイオン電池は40℃を超えると劣化が進みやすく、70℃を超えると発火のリスクが一気に高まります。

  2. 過充電・過放電
     充電しっぱなしの状態や、空になるまで使い切ることも危険です。
     内部の電圧バランスが崩れ、電池に負荷がかかることで異常発熱を起こす可能性があります。

  3. 物理的な衝撃や変形
     落下や圧迫、衝突によって内部が損傷し、ショートが発生するケースもあります。

  4. 粗悪な製品や非純正ケーブルの使用
     安全基準を満たしていない格安バッテリーやケーブルは、内部保護回路が不十分なことがあり非常に危険です。

これらはいずれも、「気をつければ防げる原因」です。つまり、正しい扱い方を知ることが最も有効な火災予防策なのです。

■ 車内での充電方法に注意

車のシガーソケットやUSBポートを使ってモバイルバッテリーを充電する人も多いでしょう。
しかし、走行中やエンジン停止中の充電方法には注意が必要です。
エンジン停止中に充電を続けると、車のバッテリー上がりの原因になりますし、安定しない電圧がバッテリーに負担をかけ、発熱を招くこともあります。

また、走行中でも、振動や温度変化によって内部にストレスが加わるため、充電中に布や荷物の下に隠しておくのは避けましょう。

目の届く場所で充電し、使用後はすぐに外す。
これだけでもリスクは大きく減少します。

■ 車内に置き忘れた際の危険性

特に注意が必要なのが「車内への置き忘れ」です。
買い物中や仕事中に車内に放置されたモバイルバッテリーは、想像以上に高温にさらされます。
夏場の直射日光下では、ダッシュボード付近が70℃を超えることもあり、金属筐体のバッテリーは内部ガス膨張による破裂・発火のリスクがあります。

また、冬でも油断は禁物。
寒暖差による結露が内部で起こると、電子回路がショートして不具合を起こすこともあります。
車を離れる際は必ず持ち出す。。。これが鉄則です。

■ 車内での使用上の注意

モバイルバッテリーを安全に使用するためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 直射日光や高温になる場所に置かない

  • 充電中は目を離さない、長時間の充電は避ける

  • 破損・変形・膨張が見られたら使用しない

  • 信頼できるメーカー製品を選ぶ

  • ケーブルも純正または認証品を使用する

mobile battery

また、複数の機器を同時に充電する「大容量タイプ」は発熱が大きくなりやすい傾向があります。
使い勝手の良さと引き換えに、リスクも高まることを理解し、必要以上の負担をかけないよう注意しましょう。

■ まとめ ― 正しい知識が「もしも」を防ぐ

モバイルバッテリーは、正しく使えば非常に便利で頼れるアイテムです。
しかし、扱いを誤れば、車内火災や爆発など命に関わる事故を引き起こす危険があります。
車内という特殊な環境では、温度・振動・密閉性の3つの条件が重なるため、家庭よりもトラブルリスクは高いのです。

安全を守るためにできることはシンプルです。
「高温を避ける」「過充電をしない」「車内に放置しない」
この3つを意識するだけで、ほとんどの事故は防げます。

ちょっとした意識と習慣が、大切な車と命を守ります。
便利さの裏に潜むリスクを理解し、安全で快適なカーライフを楽しみましょう。

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