70歳からの免許更新!前向きに学ぶ高齢者講習のススメ

これからも安心して運転を

70歳からの免許更新!前向きに学ぶ高齢者講習のススメ

高齢者講習を前向きに受けるための心得

■ 70歳を過ぎても、まだまだ運転を楽しむために

運転を続ける?それとも卒業?高齢者講習がくれる気づき

運転免許の更新の時期が近づくと、「そろそろ高齢者講習の案内が届くな」と感じる方も多いでしょう。

70歳を過ぎても、車は生活の一部。
買い物や通院、家族とのお出かけなど、車があることで暮らしの自由度は大きく保たれます。

その一方で、「体力や判断力に変化が出てきたかもしれない」と少し不安を感じる方もいらっしゃいます。

そんな時に行われるのが、高齢者講習です。
これは「運転をやめるための試験」ではなく、安全に運転を続けるためのサポート講習

講習を通して自分の運転を振り返り、今後も安全にハンドルを握るための大切な機会といえるのです。

■ 高齢者講習を受けられる期間は?

70歳から74歳までのドライバーが免許を更新する際には、「更新手続きの前」に高齢者講習を受講する必要があります。

講習を受けられるのは、免許更新の「満了日の6か月前」から。

免許センターや警察署から届く高齢者講習通知書(ハガキ)に、対象期間や受講案内が記載されています。

早めに予約を入れておくことで、希望する日程や会場をスムーズに選ぶことができます。

特に地方部では混み合うことも多いため、ハガキが届いたらすぐに予約を取るのが安心です。

■ 高齢者講習の予約方法は?

予約は、通知書に記載された「指定自動車教習所」または「運転免許センター」で行います。

予約方法は主に以下の通りです。

  1. 電話予約:ハガキに記載された教習所に直接連絡して予約する。

  2. 窓口予約:教習所や免許センターに直接出向いて申し込む。

希望日が埋まりやすいため、通知書が届いたらできるだけ早く連絡を取ることが大切です。

また、講習の所要時間や費用は施設によって多少異なりますが、70歳から74歳の方は「高齢者講習(2時間コース)」が一般的です。

■ 高齢者講習にはどんな内容があるの?

講習では、これまでの運転経験を踏まえながら、「今の自分の運転を安全に続けるためのチェック」を行います。

主な内容は次の通りです。

① 講義(安全運転に関する座学)

  • 最近の交通事故の傾向や注意点を学びます。

  • 加齢に伴う体や認知機能の変化を理解し、自分に合った運転方法を考える時間です。

② 運転適性検査

  • 視力、夜間視力、動体視力、反応速度などを測定します。

  • 「自分の目と反応が今どんな状態なのか」を知ることで、運転時の注意ポイントを把握できます。

③ 実車指導(実際の運転)

  • 教習車で実際に走行し、安全確認・ブレーキ・車線維持などをチェックします。

  • 指導員が丁寧にアドバイスしてくれるため、「自分の運転のクセ」に気づける良い機会です。

講習後には、修了証明書が交付されます。
この証明書がないと免許更新の手続きができないため、必ず大切に保管しておきましょう。

■ 高齢者講習の対策はあるの?

「講習に受からなかったらどうしよう…」
そんな不安を感じる方も多いかもしれません。

しかし安心してください。
高齢者講習は合否を決める試験ではありません

むしろ、今後も安全に運転できるように、「自分の運転を見直す機会」として設けられています。

ただし、講習をスムーズに受けるためのポイントはいくつかあります。

● 視力チェックを事前に

メガネやコンタクトを使用している方は、度が合っているかを眼科や眼鏡店で確認しておきましょう。

● 体調を整えて臨む

疲れや緊張で判断力が落ちることもあります。
前日はしっかり休み、当日は余裕を持って行動するのが大切です。

● 普段の運転を意識する

日常の運転で、「車間距離」「ウインカー」「一時停止」などを意識的に守ることで、講習時の運転も落ち着いて行えます。

■ 免許を更新するか、それとも返納するか

高齢者講習を受けると、
「これからも運転を続けていけそうだ」
「少し運転が不安になってきた」
と、感じ方も人それぞれです。

免許を更新するか、返納するか。
どちらが正しいというわけではありません。

運転を続けることは「自立を保つ力」ですが、返納を選ぶことも「安全と家族の安心を守る決断」です。

● 本人の気持ち

「まだ運転できる」と感じることも、「そろそろやめた方がいいかもしれない」と思うことも、自然なことです。

● 家族や周囲の思い

家族としては「無理してほしくない」「安全でいてほしい」という優しさから声をかけていることがほとんど。
話し合いの際は、「責める」ではなく「一緒に考える」姿勢が大切です。

● 社会の視点

今の社会は、“高齢ドライバー=危険”ではなく、“安全に運転を続けられる環境づくり”へと意識が変わっています。

サポカー(安全運転支援車)の普及や公共交通の整備など、「無理せず、安心して移動できる社会」を支える動きが広がっています。

■ 前向きな「これから」を選ぶために

高齢者講習は、運転をやめさせるためのものではなく、「安全に運転を続けるための道しるべ」です。

講習を通じて、
「今の自分の運転を見つめ直す時間」
「これからの生活を考えるきっかけ」
として活用することで、前向きな選択ができます。

運転を続ける人も、返納を考える人も、どちらも「安全を第一に考えている」という点で同じ。

自分らしい“安心のカーライフ”を、これからも前向きに築いていきましょう。

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